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図面だけでは分からなかった!?家づくりの失敗を防ぐ方法

注文住宅やリフォーム、リノベーションなどオーダーメイドで行う家づくりによくある失敗で、思っていた感じと違う!というものがあります。平面図に書かれていたものの分からなかった、イメージ出来ていなかった、ということは少なくありません。本来、イメージをカタチにして理解するうえで役立つはずの図面であっても、普段見慣れていない人にとっては分かりづらく、イメージしづらいものかもしれません。また、図面だけでは分からない細かな部分もあります。

家づくりの失敗を防ぐために、図面では分かりづらく見落としがちで後悔しやすい部分と、その対策をご紹介したいと思います。

1.平面図だけでは分かりづらい立体感

家の中には平面図だけではイメージしづらい部分が意外と多くあります。具体的にどんな点を確認すべきか、ご説明したいと思います。

■天井や床の高低差は分かりづらい

天井の高さや窓の高さ、床の段差は、平面図に数値として記載されていることはありますが、建築に携わっているプロではない限り、平面図の数値だけを見て、その高さをすぐにイメージするのは難しいかもしれません。勝手に天井や床はフラットだと思い込んでいる場合もあります。

しかし、実際には天井に梁があったり、キッチンの換気ダクトを隠すために一部天井が低くなっていたりすることもあります。天井の高さで部屋の雰囲気は変わります。想像できていなかった低い天井に圧迫感を感じる失敗例もあれば、一方で高低差の違いを前もって理解し、その差を活かしてアクセントクロスを張って、むしろオシャレに出来たという成功例もあります。

また、床に段差があり、つまずきの原因になることもあります。段差ができることが前もって分かれば、あえて腰をかけられるような高さにすることで使い勝手を良くすることも可能です。

特に、リフォームやリノベーションでは構造上や使う素材によって、段差が残ってしまうケースもあります。立面図やパースで、イメージ通りに完成するのか確認をして、出来るだけ相違を無くしておくことがベストな方法ですが、平面図しかない場合でも、どれぐらいの高さなのか、実際にメジャーをあてて立体的に確認しながらイメージしておくことを意識しましょう。

■採光や通風は図面では見えない

図面では、太陽光が部屋にどれだけ入るか、風がどこからどれだけ通り抜けるかどうかを確認することは出来ません。しかし、自然光や自然風などの自然エネルギーを活用することで、快適な空間になるだけではなく、光熱費を抑えることにも役立ちます。図面だけでは分からない、採光や通風を担当者に確認して、最適な窓の位置や間取りを提案してもらいましょう。

今まで住んできた家のリノベーションであれば、暮らしの中の経験から、どこからの光や風が良いか理解しているという強みがあります。「こちらからの光や風をいかして洗濯物を乾かしたい」とか、「明るくて暖かくなる、この空間をリビングにしたい」など、具体的に要望を伝えることで、自然エネルギーを活用した間取りが図面の中に反映されます。

2.図面では見えない地域環境との関係性

図面だけでは見えづらい部分は、室内だけではありません。立地環境にも注目することが大切です。どんな点を意識して家づくりを行うべきかポイントをご紹介したいと思います。

■隣家との関係性や我が家の見え方

新築時はもちろんのこと、リノベーションで増築をする時や、塀やカーポートを新設する時、給湯器の設置場所や、エアコンを増設する際の室外機の位置は、隣家との距離に影響する部分になるので注意が必要です。家の周りに通路があると思っていたら、給湯器や室外機が邪魔で通り抜け出来なかったり、通風や採光を期待して窓を設けたにも関わらず、窓を設けた部分に、隣家の高い塀や給湯器があって期待通りの効果が得られなかったりする失敗例もあります。

図面で把握するためには、家の間取り図だけではなく、敷地図も一緒に出してもらい実際に塀や隣家とどれぐらいの幅があるのかを確認しておきましょう。そして、隣家が比較的近い場合は、自分の家だけではなく、隣家の玄関や給湯器、室外機の位置なども確認しておくことで期待通りの暮らしに近づけます。

さらに、室内から何が見えるかという点も意識してみましょう。自分の家の窓の位置からどんな景色が見えるかという点も大切ですが、隣家の窓の位置から自分の家がどのように見えるかも想定しておくと、プライベート空間を守りつつ快適に暮らせます。

■街並みや地球のことを考えた家づくり

もっと俯瞰で家のことを見ることも大切です。街や自然に溶け込んでいるか、持続可能で住む人にも地球にも優しい『サステナブルな家』になるか、ということも意識してみましょう。街並みや地球のことを考えて建てた家は、立地環境に適して、風土に合っているため、長く住むことの出来る家になります。その地域で育成てられて、使われている自然素材を家づくりの建材として取り入れることも出来るかもしれません。

また、地域の人と関わりが持てるような家にすることを意識することも出来ます。庭や玄関を近所の方とあいさつを交わしたり、会話を楽しんだりしやすいような半オープンな造りにすることで、近隣の人と良い関係を築きやすくなり、何世代も住みやすい環境づくりにも役立つかもしれません。

3. まとめ

新築やリフォーム、リノベーションなど、家づくりには図面は欠かせないものですが、図面だけでは分からない部分もあります。天井の高さや床の段差など、室内の高低差は平面図だけでは分かりづらいため、立体的に確認することを意識しましょう。また、採光や通風も図面だけでは把握できないので、自然エネルギーを活用することを意識して間取りを考えましょう。さらに、家のまわりや隣家との距離を確認しておくこと、立地環境に合ったサステナブルな家にすることを意識するなら、快適かつ、長く住み続ける家になります。

図面だけでは分からなかった!という家づくりの失敗を防ぐために、立体的に、俯瞰で、色んな角度から我が家を見ることを意識しましょう!

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