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高い断熱性能と環境にも優しいセルロースファイバー。施工で気をつけることは?

断熱材の中でもエコロジーな製品として注目されるのがセルロースファイバーです。

セルロースファイバーは木質繊維を使用して製造された断熱材で、主に新聞紙や段ボールを原料に製造されています。原料自体は廃品回収などで回収されたものを利用するのではなく、新聞を作る際に余った用紙や市場に流通しなかったダンボール等を原料としています。

断熱材自体が木質繊維なので木特有の吸放湿性を兼ね備え、繊維質が空気の層を作るので熱や音を伝えにくく、燃やしても有毒物質などが出ません。

高機能かつエコロジーな天然断熱材のセルロースファイバーはどのようにして施工されるのでしょうか?また、施工の際に気をつける点はあるのでしょうか?

■施工には湿式と乾式の方法がある

○湿式工法

セルロースファイバーに水と接着剤を混ぜ合わせ、専用のスプレーガンで柱や壁に吹き付ける方法です。スプレー工法や吹き付け工法とも言われます。柱や壁などに吹き付けて乾燥して完了になります。主に鉄骨構造の建物や、鉄筋コンクリート構造の大型建築の断熱などに用いられます。

○乾式工法

壁を施工する場合には柱と柱の間に透湿防水シート張り、挿入口からブロワーを使いセルロースファイバーを中に詰め込みます。シートを貼ってセルロースファイバーが漏れ出ないようにすれば、壁以外にも天井や屋根の勾配部分にも施工することができます。

■セルロースファイバー のメリットとデメリット

○メリット

セルロースファイバーの1番のメリットは調湿性です。木質繊維が湿度を吸収放出するので、表面結露や内部結露を防ぐのに大きな効果があります。またセルロースファイバーには火が燃え広がらないように、防燃処理の為にホウ酸が練り込まれています。

このホウ酸には2つのメリットがあり、ホウ酸を混ぜることにより燃えにくくなり準不燃材料とりして利用できます。更にもう1つは、ホウ酸の防虫効果で虫を寄せ付けないという点です。

基本的に断熱材として、柱の間や壁の隙間にびっしりとセルロースファイバーを詰め込んだり吹き付けたりします。その為高い断熱効果とともに、断熱剤の中でトップクラスの吸音性能を持っていることも大きな特徴です。

○デメリット

一方でセルロースファイバーの1番のデメリットは、他の断熱材に比べてコストが高いことです。セルロースファイバーの断熱施工には専用の機械が必要になります。当然専門性の高い施工が必要なので、どうしてもコスト割高になってしまいます。

また、施工者の熟練技術を必要とするので、施工する職人や業者よって技術の差が出てしまいます。技術の差はセルロースファイバーの断熱性能にも影響するので、施工経験の多い業者を選ぶ必要があります。

その他に、施工後にリフォームを行い壁や天井に開口をしてしまうと、セルロースファイバーが漏れ出てしまう為、開口部に再度処理を行う必要があります。施工にもアフターにも技術を伴うのがデメリットといえます。

このように、セルロースファイバーはメリットの多い高性能の断熱材ではありますが、施工に熟練の技術が必要となるので、どんな業者でも簡単に行える断熱工事ではありません。

その為、断熱材にセルロースファイバーを希望する場合には、施工業者がセルロースファイバー断熱の施工に精通しているかどうかのチェックも大切です

メイクアップではセルロースファイバーを使用した断熱工事を数多く施工しておりますので、安心してご相談下さい。

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