「家を建てるときに和室を設けたものの、あまり使っていないので洋室にしたい。」
「和室を洋室にしてリビングと一体化させたい」
近年生活様式の変化もあって、このようなリクエストをする人が増えてきました。しかし自宅の和室を洋室にリフォームできるのか、どのような工事が必要なのか気になる人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、和室を洋室にするメリットと、リフォームする際のポイントを紹介します。
和室から洋室にリフォームする3つのメリット
和室から洋室にリフォームするのには、以下のような3つのメリットがあります。
ふすまや障子、畳などのメンテナンスが不要になる
畳は新しいうちはい草のさわやかな香りがして気持ちよく過ごせますが、経年とともに変色し、すり切れてい草のクズが出てくるため定期的に裏返しや表替えをする必要があります。またふすまや障子も素材が紙なので変色しやすく、破れやすいことからその都度張り直す手間がかかってしまいますが、洋室ではその心配が不要です。
掃除が楽になる
和室は障子の桟や床の間、畳の継ぎ目といった箇所にホコリがたまりやすいことがデメリットです。フローリングやクッションフロアの洋室にしてしまえば、日常的にはフローリングワイパーをかけるだけできれいになるため楽になります。畳と違って水をこぼしてもさっと拭き取るだけで済むこともメリットです。
高齢者が楽に生活できるようになる
和室を個室として利用している場合、布団の上げ下ろしが高齢者には重労働です。洋室にしてベッドを入れると、布団の上げ下ろしが不要になるうえ寝起きをするときにも足腰の負担が軽くなります。和室にすると同時に部屋の段差をなくしておけば、車イスを使用する際でも楽に生活が可能です。
和室から洋室にリフォームする際のポイント
ここからは、和室から洋室にリフォームするときのポイントを2つ解説します。
床構造の調整が必要
和室から洋室に変更するときには、畳を取り除いたあとの床の高さを廊下や隣の部屋と合わせる必要があります。和室の入り口に敷居が置かれ、一段高くなっている場合には、畳を撤去したあとほかの部屋と高さを合わせるために根太を下げる工事が必要です。
すでに和室の畳の高さがほかの部屋と同じでフラットになっているケースでは、畳を取り除いたあと床の高さを上げる必要があります。
築年数が長い家では、下地に断熱材が入っていない場合もあるので、あわせて断熱材を施工しておくとフローリング独特の冷えを軽減することが可能です。
場合によっては真壁から大壁に変更する
和室と洋室では壁の構造が異なっているケースも多くあります。和室は真壁(しんかべ)と呼ばれる、柱が見える構造となっていることが多く、対して洋室は柱が見えない大壁(おおかべ)になっているのが一般的です。
真壁のまま洋室にしても問題があるわけではありません。木のナチュラルな雰囲気を生かして洋室にするのも方法のひとつです。ただし和室の雰囲気が色濃く残ってしまう場合もあるので、モダンな洋室を希望するなら胴縁(どうぶち)と呼ばれる下地を組み、石膏ボードを張って柱を隠してからクロスを張るなどするのがおすすめです。
まとめ
和室から洋室にリフォームすると、畳やふすまなどのメンテナンスが不要になる、掃除が楽になるなどのメリットがあります。ただし和室から洋室へのリフォームは、段差を解消する工事が必要になるため、同様の工事の経験が豊富な業者に依頼することをおすすめします。
メイクアップの施工例です。