冬の寒い玄関や寒い勝手口周りは、開口部から冷気が入り込むことが原因のひとつです。 開口部が大きければ冷気の伝わりも大きく、解消するには何らかの対策が必要です。
玄関ドアや勝手口のドアを断熱仕様に作られた「断熱ドア」に交換リフォームすれば、開口部から入る外気の影響を抑えることができます。この記事では、断熱ドアの特徴とリフォーム時の注意点について解説しています。
寒い原因は開口部にあり
ドアは壁に比べて厚みは薄く、屋根や外壁に比べると断熱材が入っているタイプのドアはあまりありません。そのため、どんなに高断熱や高気密の住宅でも、ドアや窓の開口部に断熱対策をしていなければ、出入りする熱や冷気の量は大きいものです。
大手建具メーカーの調べでは、夏場に窓やドアから家の中に流入する熱の割合は、外壁の12%に対し74%。一方、冬場に家から流出する熱の割合は、外壁の19%に対して52%と非常に大きく開口部から出入りしています。玄関や勝手口から入ってくる熱や冷気を止めなければ、快適な住まいは難しいでしょう。
断熱ドアとは?
断熱ドアとは、ドア本体に断熱性や遮熱性を持たせた扉の事です。扉の内部に断熱材を入れるほかにも、ドア周りやドア枠にも遮熱材やスペーサーなどを取り付けて、断熱性と気密性を高めています。また、ドアの明り取りであるガラス部分も複層ガラスに替えているので、熱や冷気をシャットアウトできます。
ドアの表面の塗装も、断熱効果や遮熱効果のある塗料で仕上げたタイプや、ドア表面に天然木を貼り付けて、木が持つ断熱効果と自然な風合いを生かす断熱ドアも販売されています。
断熱性能の高い木製ドア
玄関や勝手口の断熱リフォーム時に、断熱ドアの他にも木製ドアも選択肢のひとつです。木製のドアは、一般的な金属ドアに比べ断熱性が高く、木の温かな質感を感じる事ができます。
また、木製ドアには調湿性があるので、漆喰や無垢材の床といった自然素材で作られた室内にはピッタリのドアです。ドア表面の仕上げも同じものは無く、年数が経つと独特の風合いも出て味わい深い印象に変わります。
しかし、木製ドアを販売しているメーカーは少なく、価格や設置費用が断熱ドアよりも割高で、定期的な掃除やメンテナンスが必要です。木製ドアは手間もかかりますが、きちんと手入れをすればずっと長く使えるというメリットもあります。
断熱ドアに交換する時の注意点
断熱ドアのリフォームでは、周りのドア枠も交換する必要があります。また、ドアの形や仕様によっては開口部周辺の改修も必要となり、リフォーム費用も多くかかる場合があります。
また、断熱ドアに交換してもあまり効果を感じられない時には、開口部以外にも理由がある場合があります。
例えば玄関の場合、玄関土間の基礎部分に断熱対策がされていない時には、断熱ドアにリフォームしても断熱効果は低いでしょう。また勝手口も、ドア以外の小窓や換気口が断熱仕様になっていない場合には、断熱効果も低くメリットをあまり感じられないでしょう。
このように、ドアの断熱リフォームではドア周りの改修や、ドア周り以外の原因で断熱効果が得られないことがあります。効果的なドア断熱リフォームを行うには、断熱に特化した専門業者や、断熱工事の経験が豊富な業者に依頼する事をおすすめします。
まとめ
いかがだったでしょうか?
住まいの断熱は、玄関や勝手口のドアを断熱ドアにリフォームすることで、より高い断熱効果を得ることができます。
特に玄関ドアは住まいの顔であり、お客様をお出迎えする重要な場所なので、断熱の他にもデザインにもこだわりたいものです。そのような場合には、断熱性とデザインに優れた木製ドアに交換し、玄関周りを演出しても良いでしょう。
玄関周りや勝手口周りの断熱リフォームでは、十分な断熱対策やしっかりとした気密性を保たなくてはなりません。開口部周りのリフォームをお考えなら、断熱に詳しい私たちにぜひご相談ください。これまでの経験と実績で、効果的なご提案をさせていただきます。