家の外壁が古くなってくると、ひび割れや隙間などが生じて建物の気密性能が下がってしまいます。そうなってしまうと、夏の暑さや冬の寒さが辛い住まいになってしまいます。その他にも、雨水が壁の内部に入り込んでしまい、壁の断熱材の腐食や柱の劣化を招いてしまいます。
外壁の種類にもよりますが、定期的なメンテナンスや状態の確認は住まいを長持ちさせるために必ず必要です。外壁に問題が起きた場合には、「張り替え」か「重ね張り」が必要となります。
ここでは既存の外壁を、現在最も多くの一般住宅で使用されている外壁「窯業用サイディング」にリフォームする時に、そのリフォーム工事として「張り替え」と「重ね張り」のメリットとデメリットについて解説しています
外壁の張り替えとは?メリットとデメリット
既存の外壁を取り外し、全て新しい外壁材に施工する外壁リフォームです。
メリット
新しい壁材に変わるので、外壁のひび割れや破損といった心配がなくなります。全ての外壁を剥がすので、その際に壁内部の断熱材や透湿防水シートなどの状況確認が可能です。また、外壁が破損していれば雨水の侵入も考えられるので、断熱材だけではなく柱も傷んでいる場合には、同時に修繕工事もできます。
外壁建材も20年前に比べると大きく性能が進化しており、デザインも多様になっており多くメーカーからは販売されています。昔に比べてサイディング自体も軽量化され、耐震性能の上がっているサイディングも存在しています。
デメリット
既存の外壁を全て剥がすことになるので、大掛かりな工事となって工期も長くなります。また、外壁を解体した際に出る廃棄物の費用も発生するのでコストも多くかかります。古い住宅などでは、アスベストを使った外壁であった場合にはさらに処理費用がかかります。
その他、既存の壁がモルタルやコンクリートなどの場合には、窯業用サイディングに張り替えることが構造的に難しいこともあります。
外壁の重ね張りとは?メリットとデメリット
既存の外壁の上に、新しい外壁建材を施工する外壁リフォームです。カバー工法とも呼ばれます。
メリット
新しい外壁を重ねて施工するので工期も短く、既存の外壁を解体しないので解体費用や産廃費用がかかりません。さらに、外壁が二重になることで断熱性の他に遮音性が高くなり、室内に居て外環境の影響を受けることが少なくなります。
デメリット
既存の外壁材や外壁材の劣化状況によっては、重ね貼り工法で施工する事ができないことがあります。また、建物全体の重量が増すので耐震性が下がります。また、壁内部の断熱材や柱に腐食や劣化があった場合に、その状況を確認することができないので、リフォーム後に問題が発生した時には、修繕費用が割高になることがあります。
外壁リフォームは信頼できるプロに任せる。
外壁の張り替えと重ね貼りには、どちらにも大きなメリットとデメリットがあります。
ご自身で住まいの状況を見て、どちらかのリフォームを選択するのはまず不可能だと思います。外壁は住まいにとって外環境から住人を守る重要な「盾」の役目もあるので、専門家の意見を必ず取り入れましょう。
その際には、信頼できるプロの会社やリフォーム会社に任せましょう。一度見ただけで見積りを出してくる様な業者では完全にアウトです。じっくりと建物の状況を確認した上で、誠意を感じられる様な業者さんを選ぶことも、リフォームを成功させるひとつの方法です。
外壁に不安を感じる時にはぜひ私たちにご連絡下さい。長年の経験とプロの目でしっかりと状況を確認し、快適な住まいづくりに貢献いたします。