キッチンリフォームを成功させる!メーカーショールームの活用術
キッチンリフォームを成功させる!メーカーショールームの活用術
リフォームやリノベーションはオーダーメイドで行うとはいえ、キッチンや浴室、トイレといった水回り商材に関しては、TOTOやリクシル、パナソニック、クリナップ、サンウェーブといったメーカーのショールームがあるので、商品を確認しながら設備機器選びを行うことが出来ます。しかし、ショールームに行くと、予定していたものよりハイグレードなものが良く見えたり、オプションを沢山付けてしまったりして予算オーバーになってしまったという方や、どれが使いやすくて家に合うのか、見れば見るほど分からなくなってしまったという方は少なくありません。メーカーのショールームは便利な一方で、賢く活用しなければ、リフォーム計画が上手く進まなくなってしまうかもしれません。
今回は、キッチンリフォームにスポットをあて、キッチンリフォームを成功させるために、メーカーのショールームをどのように活用すれば良いのか、ポイントをご紹介したいと思います。

1.ショールームを活用してキッチン選びをより具体的に!
キッチンショールームの活用の仕方には大きくわけて2種類あります。どのキッチンにするかを決めるうえでショールームに行く場合と、メーカーや種類を決めたうえで、色やデザイン、オプションなどを細かく確認するために行く場合です。まずは前者のキッチン選びを行ううえでの活用術をご紹介したいと思います。

■家の図面を持って行こう!
キッチンには、ある程度の規格サイズはありますが、種類やグレードによって幅や奥行きが変わります。ショールームでは、オシャレで見栄えの良いキッチンがメインに飾ってあるため、こんなキッチンが良い!と目を奪われてしまいがちです。生活感の無い広い空間で、ライトアップもされていると、サイズ感も分かりづらくなってしまいます。そのため、現実的な選び方が出来なくなってしまう傾向があります。
しかし、リフォームの場合は特に、家や部屋に合わせてキッチンをレイアウトすることになるので、どのサイズのキッチンが入るのかを把握したうえでキッチン選びをすることが重要です。採用したいキッチンを決めたうえで部屋の広さをリフォームして変える場合であっても、家のサイズ感が分かっていれば、現実的な選び方が出来ます。
そのため、ショールームに行く際には、まずは家の平面図を持って行きましょう。既にリフォーム会社に相談して、内容が決まっているのであれば、プラン図面を、リフォーム会社に依頼はしていないものの、先にキッチンを見ておきたいという場合であっても、今の家の図面を持って行くことは役立ちます。
図面が無いという方は、今使っているキッチンのサイズを図って、キッチンと部屋全体の写真を撮って持って行くことで、ショールームの担当者が把握したうえで提案してくれます。今のキッチンサイズを分かっていれば、サイズの違いや使い勝手を比較しやすくなるので、選び方もより現実的になります。

■キッチンに求めることは人それぞれ!
ショールームでは、各メーカーや各グレードなどで、そのキッチンの売りを全面に押し出した見せ方がされています。しかし、キッチンリフォームに求めることは人それぞれで、売りになっているキッチンの特徴やメリットが、全て自分の暮らしをプラスにするものや、便利なものとは限らないので注意が必要です。
例えば、収納力を売りにしたキッチンでは、キッチンの引き出し部分に大鍋がいくつも置いてあったり、ペットボトルが収納してあったりと実際に調理道具や食材が収納されています。しかし、『こんなに収納できると凄く便利で使いやすいに違いない』と思って採用を決めた方の中には、大鍋は持っていなくて深さのある引き出しよりも、浅い引き出しが多い方が便利だったという方や、パントリーを作ったり、背面収納を充実させたりしたため、食材をキッチンに収納することはなく、むしろ必要のないものを収納してしまい物が増えてしまった、と後悔する方もいらっしゃいます。
キッチンの使い方や収納するものなど、自分や家族がキッチンに求めるものを明確にして優先順位を決めたうえで商品を見なければ、どの設備やオプションも良く見えて、いつの間にか予算オーバーになってしまうので注意が必要です。

2.ショールームを活用してキッチン空間をイメージする!
メーカーや種類をある程度絞り込めたのであれば、次はグレードやオプションといった細かな点を決める作業になります。この段階に入ったのであれば、キッチンそのものだけではなく、キッチン空間全体とのバランスも考えていく必要があります。ショールームを活用すれば、キッチン空間のリフォーム計画にも役立ちます。どのような点を意識すると良いのか、ご説明したいと思います。

■通路幅や高さを確認する!
新築では間取りや部屋のレイアウトなどを確認出来るショールームがありますが、完全オーダーメイドとなるリフォームやリノベーションでは、図面やパースだけでショールームはありません。だからこそ、水回りや建材のメーカーショールームを、空間のイメージを具体的にするうえで積極的に活用しましょう。
ショールームでは、キッチン空間をよりイメージしやすいように、冷蔵庫やレンジ、背面収納、パントリーなどキッチン周りで使う家具や家電、他の部屋の繋がりまで再現されています。そのため、キッチンそのものだけではなく、空間全体としての動きやすさ、使いやすさを確認するうえでも活用できます。
キッチンと、背面収納や冷蔵庫との通路幅はどれぐらい必要か、キッチンに二人で立った時に使いやすい広さはどれぐらいなのか、冷蔵庫やキッチンの扉を開けた時に、充分なスペースはどれぐらいなのか、さらにカウンターテーブルの高さや吊り戸の高さ、パントリーの入り口の位置やドアの有無など、家事の動きを実際にしながら、自分の体型や動きに合うスペースを確認してメモっておけばキッチン空間のリフォームプランを立てる時に、何センチ欲しいのかなど具体的に依頼できます。

■コーディネート術を参考にする!
ショールームでは、そのキッチンが一番オシャレにカッコよく見える方法で、プロの手によってコーディネートされています。見方を変えれば、プロのコーディネート術を実際に見ることが出来る場ということになるので、参考にするのは役立ちます。
例えば、モダンな空間には、どんな色のキッチンが置かれているのか、ナチュラル系では、どのワークトップが使われているか、どの床の色と引き出しの色を合わせているのか、クロスやキッチンパネルなどの内装材の組み合わせを注目して見ることが出来ます。
他にも、照明器具の使い方や、ダイニングテーブルやカウンターチェアのデザイン、調理器具や観葉植物の飾り方など、キッチンそのものだけではなく、LDKのコーディネートやレイアウトの参考にもなります。

3. まとめ
キッチンリフォームを成功させるために、メーカーショールームを賢く活用しましょう。予算オーバーしたり、どれも良く見えて分からなくなったりしなくても良いように、今の家やリフォームプランの図面を持って、どのサイズのキッチンを選ぶと良いのか現実的な見方をしましょう。また、自分がキッチンに求めることや、普段の使い方を意識してショールームを見ることで、メーカーや商品の売りに翻弄されずにすみます。さらに、キッチン空間のリフォームプランを考えるうえで、通路幅やスペース、高さを確認したり、ショールームのレイアウトの仕方やコーディネートを参考にしたりする点でも活用できます。
実際に見て、触って確認できるキッチンメーカーのショールームを賢く活用して、キッチンリフォームを成功させましょう!

2024/07/20 14:26 | 固定リンク | ニュース
玄関近くに使いやすい洗面所を作るためのポイントとは?
玄関近くに使いやすい洗面所を作るためのポイントとは?

コロナ禍に感染予防対策として玄関近くに洗面所や手洗い器を設けるリフォームを行った方は少なくありません。アフターコロナと言われる現代でも、玄関近くに洗面所を設けることにはメリットがあるため引き続き人気です。しかし、コロナ禍で取り急ぎ玄関近くに洗面所を新設した方の中には、しっかりと計画せずにリフォームをしたために、使い勝手が悪かったり、今では使わなくなってしまったりと、失敗に感じている方もいらっしゃいます。

そのため、これから玄関近くに洗面所を設けたいと考えておられる方は、慎重にプランニングを行う必要があります。玄関近くに使いやすい洗面所を作るために、ベストなサイズや失敗を防ぐポイントをご紹介したいと思います。


1.玄関近くに作る洗面所のベストなサイズとは?


玄関近くに作る場合は洗面所と言っても、個室ではなく、洗面コーナーを玄関ホールや廊下に設けることが一般的です。部屋ではないため、具体的な洗面台のサイズや必要なスペースが分からないという方は少なくありません。そこで、玄関近くに作る洗面所のベストなサイズやレイアウトを考えるうえでのポイントをご紹介したいと思います。


■手洗い用途なら半畳あれば充分!?


ひと昔前まで、洗面所は脱衣所と兼ねていることが多く、洗濯機も置いているため、マンションでは0.75坪~、戸建では1坪(約2畳)~程のスペースが一般的でした。しかし、洗面所と脱衣所、ランドリールームなど用途別に空間を分ける場合や、セカンド洗面台として玄関近くにスペースを設けるのであれば、洗面脱衣所程の広さは必要ありません。しかし、洗面台だけと言っても用途によって必要なスペースは異なります。

例えば、帰宅後に手を洗うためだけの用途であれば、幅50㎝~×奥行き30㎝~のコンパクトな手洗い器やスリム洗面台で良いかもしれません。洗面ボウルとカウンターを組み合わせて造作することも出来ますが、TOTOやLIXILなどのメーカーの既製品のラインナップも揃っており選択肢があります。半畳程のスペースがあれば充分設置出来るサイズです。

対して、この洗面台がメインの洗面台で洗顔や歯磨き、化粧なども行う場所であれば、手洗い器やスリム洗面台では使い勝手が悪く水はねもします。最低でも幅60㎝、奥行き40㎝以上は欲しいところです。家族が多く、2ボウル欲しいという場合は、120㎝以上の幅が必要になります。

用途や使用する人数、使うタイミングなどをもとに、必要なスペースを検討しましょう。


■重要なのは手洗い器よりも通路幅!


洗面所のサイズを考える際には洗面台や手洗い器自体のサイズばかり注目してしまいがちですが、玄関近くに設置する場合は、洗面所専用の空間ではないので、通路幅に注目しておくことが重要です。

廊下や玄関ホールに洗面台を設置した場合、子ども達がいる家庭や家族の人数が多い家庭では、通路幅が確保できていないと、誰かが洗面台を使う度に通り抜け出来なくなり渋滞が起こります。特にその洗面台がセカンド洗面台ではなく家の中でひとつだけのメインの洗面台であれば、どんなに洗面台自体は大きくて使いやすくても動線の邪魔になり、使い勝手の悪い洗面台になってしまいます。洗面台のサイズだけではなく、洗面台を使っている時に他の家族の通行の邪魔にならないか、通路幅は充分確保出来ているかを確認してレイアウトしましょう。

通路幅の確保が難しいと感じる場合は、手洗い器を薄型にしたり、壁厚を利用して埋め込みタイプの手洗い器を採用したり、ホールや廊下のコーナー部分に設けたりすることで通路幅を出来るだけ広く確保できるかもしれません。しかし、手洗い器を小さくしたり、埋め込みタイプにしたりする場合は、水はねが床や壁に付きやすくなり掃除が大変になるデメリットもあるので、しっかりメリットとデメリットを検討することも大事です。


2.玄関に洗面コーナーを作る時のポイント


洗面所や手洗い器のサイズや通路幅以外にも玄関近くに洗面コーナーを作るうえで、どんな点に注意すると良いのでしょうか?失敗しないためのポイントをご紹介したいと思います。


■見せる洗面コーナーにする!?


洗面コーナーを含め、水回りは家の生活感が出る部分と感じている方は少なくありません。その点で玄関近くの洗面コーナーは来客に見えやすいというデメリットがあります。手洗い器としてだけの用途ではなく、洗面や歯磨きなどメインの洗面台としての用途も兼ね備えていればなおさらプライベート空間でもあり、生活感が出てしまうので、隠したい場所となるかもしれません。

そのため、玄関近くで洗面コーナーの場所を考える際には、スペースの確保も必要ですが、見せる洗面コーナーにするのか、隠す洗面コーナーにするのか、デザイン性も含めてレイアウトを検討することが大切です。玄関土間に招き入れた来客者の目に触れる位置に洗面コーナーが来る場合や、あえて見せる洗面コーナーにしたい場合は、システム洗面台を設置するよりも、壁面のタイルやクロス、洗面ボウルのデザインなどにこだわり、デザイン性をもたせた造作洗面台にして、家のテイストにマッチさせるようにした方が悪目立ちせず、むしろオシャレな空間にすることが出来るかもしれません。

反対に、スペースがあって隠す洗面コーナーにしたいのであれば、玄関から死角になる部分に設置したり、壁や腰壁を設けたりして手洗い器や洗面台を隠すことが出来るかもしれません。玄関近くで使い勝手の良さを求めるのであれば、プライベート空間となるシューズクローク内に設置するという方法もあります。シューズクローク内であれば、土間部分に設置することで、水はねで床が濡れても気になりませんし、マルチシンクのような大きなボウルを設けて手を洗う以外にもアウトドア用品や靴を洗ったり、庭で育てた植物や野菜をキッチンまで運ぶ前に土や汚れを落としたりできて便利というメリットもあります。


■洗面アクセサリーも忘れずにレイアウト


玄関近くに洗面コーナーを作るうえで忘れがちなのが、それに伴うアクセサリーの設置です。手を洗うのであれば、拭くためのタオルが置けるようにタオルハンガーが必要となります。玄関ホールや廊下の洗面コーナーはタオルハンガーが通り抜けの邪魔になったり体が当たって危険だったりしないかを確認しておきましょう。ウイルスの感染予防や花粉症対策のためにタオルではなく、使い捨てのペーパータオルを使う方も少なくありません。その場合も、どこにペーパータオルを設置するか、捨てるゴミ箱を置くスペースがあるかどうかも確認して計画段階でレイアウトしておきましょう。

また、コンパクトな手洗い器にした方の中には、ハンドソープのボトルや石けんを置くスペースを確保出来ず、結局使わなくなったという方もいます。実際に外から帰ってきて洗面コーナーでどのような動きをするのか、必要な物や適切な位置を具体的に確認したうえで、プランニングを行うなら、カウンター付の手洗い器を選んだりニッチや収納を設けたりして、使いやすく片付く洗面コーナーを作ることが出来ます。


3. まとめ


洗面スペースを脱衣所やランドリールームと分けて玄関近くに移動させたり、セカンド洗面台を玄関近くに新設したりすることは人気です。玄関近くに設置する際には、通路としての用途も兼ねた空間なので、手洗いだけの用途の場合はコンパクトな手洗い器やスリム洗面台を設置したり、メインの洗面台の場合は、通路幅を充分に確保できるレイアウトにしたりすることを意識しましょう。また、見せる洗面コーナーにするのか、隠す洗面コーナーにするのかを考えて、家のテイストを崩さず、むしろオシャレにするために、造作洗面台にしたり壁を設置したり、レイアウトを検討することが重要です。さらに失敗を防ぐために、洗面アクセサリーも忘れず計画段階でレイアウトに加えておきましょう。

玄関近くに設置する洗面所をオシャレで使いやすいものにするために、具体的な動作を確認してベストなサイズとレイアウトをしっかり検討してリフォームしましょう。


2024/03/12 17:16 | 固定リンク | ニュース